ソウ saw ★★☆

ある朝、見知らぬ場所で目を覚ました主人公たちが、死のゲームに参加させられ、次々と命を落としていく……という設定は、映画「キューブ」のそれにそっくりだが、世界をSFではなくリアルな生活の中に持ってきている分、恐怖感や身につまされ度(こんな犯罪のターゲットにされた日にはたまったもんじゃないよなあ感)がUPしているのかもしれない
「自殺未遂」や「浮気」を理由に、「命を大切にしていない」と判断されたターゲットたちは、「死を免れる為には、自分の目ん玉の中に埋め込まれた鍵をナイフでえぐり出すしかない」とか、「家族を守る為には、自分の足をノコギリで切り落とさなければならない」といった“究極の選択”といゲームに参加させられ、結局は命を落としていく。彼らはみな、死の前にある“痛み”や、その先に見える“不幸”に躊躇してしまい、最も大切なはずの“命”を失うのだ。「命を大切にしていないこと」がターゲット選択の理由ならば、犯人の目的は「命の大切さを思い知らせること」であるはず。しかし、その目的はけして果たされる事はなく、反対に、「“人は死ぬ気になれば何でも出来る”という言葉がウソだということ」を証明していくのだ。ならば末期ガンに犯された犯人にとって、「命を大切にする」ということはいったいどういうことなのか?おそらくそれは本人にもわかっていないのだろう。だからこそ、生きているものを使って実験を繰り返しているのかもしれない。
“生きているものを使う”といえば、死のゲームに参加させたターゲットを使って、他のゲームを間接的に操作していたというオチについては、「重い病気のはずなのにどうして連続殺人ができたの?」というツッコミに対応する苦肉の策でもあるのかもしれないが、これについては賛否両論がありそうだ。
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by kanai_77 | 2006-01-02 13:05 | サ行  

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