死ぬまでにしたい10のこと ★★☆


人生の終わりがわかったら、人はそれまで何をする?黒澤監督の「生きる」に始まり、この手の映画やドラマは多い。果たしてこの映画に、今までの「生きる」的映画にない新しさはあるのか?
まず、人は、誰しも毎日を100%の全力投球では生きていないんだ、と思った。だから、「余命2ヶ月」と告げられたとき、やり残したことがないなんて人は、いやしない。だから、不幸じゃないけど、毎日がただ闇雲に過ぎていくだけの生活を送っている女の子、という設定がリアリティーをもつのかも。死ぬまでにやる10のことも、こじんまりしたことだったりして、「案外そんなもんかもな」と納得しちゃうのだ。それらが全部、実に効率よく叶っていくところは、リアリティーなんて無視無視。おとぎ話のような甘さを醸し出している。原題の「my life without me」。自分がいなくなっても、この世界はずっと続く。それは当たり前のことだけど、終わりを知った人間はとてつもなく孤独だ、といった語りには思わず涙も出た。「生きる」映画の泣き所は、ゴースト映画の泣き所と同様、死に行く者(死んだ者)の心を切なく苦しめるのは、愛する人が生きて行くために、自分を忘れて、死の悲しみを越えて行かなければならないという現実なのだ。忘れて欲しい、でも忘れて欲しくない、愛すればこそ、愛する者の幸せを願うべき、「オールウェイズ」ではオードリーヘップバーン扮する天使がそう主人公に語りかける。
それにしても、可哀想なのは夫のドンだよなあ。せっかくプール工事の仕事にもつけたのに。死ぬ前に浮気されてさー。
現実味のある設定と現実味のない展開、そんな基本を「ちょっと外した感じ」がこの映画を単館映画っぽくオシャレに演出しちゃってるのかもしれないけどねー。
ちょっといい人ぶったり、映画通ぶったり、オシャレさを気取る人が「好き」といいそうな、そんな映画でした。悪くないけど。
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by kanai_77 | 2004-09-27 09:51 | サ行  

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