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ブックレビュー:角のないケシゴムは嘘を消せない

角のないケシゴムは嘘を消せない (講談社ノベルス)

白河 三兎 / 講談社


登場人物ひとりひとりのキャラクターやセリフは活き活きとしていて、面白いのだけど、
「MONO消し」と「TOMBOW」のSF的な設定がいまいち成立しておらず、
思いつくままに風呂敷を広げた挙句、最後は無理くり帳尻を合わせた感が否めない。
だから、最後まで読んでも納得感が得られなかった(海外ドラマのLOSTと同じ末路)。
似たようなキャラクターの子供が複数出てきたり、「白馬」についてはやや使い捨て感がある。
結局の話、義理の兄に恋心を抱いてしまった少女が、その記憶を恥ずかしく思い、
記憶をすり替えようとしていろいろやっちゃったけど、本人は無意識なので、その理由がわからず
自分で作り上げた謎を自分でおいかけていたと・・・?意味不明である。
悟が信彦から教わった「じゃんけんでグーしか出さない」作戦を、「いざという時」に使い、
母親の加奈子さんが、悟をブッたくだり、それだけを見て「虐待!最低!」というのは、
いったいどうなのかと。非常な人間に見える加奈子さんにも情があったと思うとか、
義父にあいたいばかりに汚い手まで使ってじゃんけんに勝とうとした子供に、
つい手を挙げてしまったという母親・加奈子さんの微妙な気持ち。
それにドキリとした読者としては、急に「問題」をすり替えられたような気分でした。
でも、組合以外のキャラやセリフはとても独創性があって、かつリアリティもあり、
面白いので、同じ著者の別の作品を読んでみようかなという気にはさせる本でした。

引用
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by kanai_77 | 2013-01-22 13:42 | 読書ログ  

書店ガール

書店ガール (PHP文芸文庫)

碧野 圭 / PHP研究所


今シーズンの地上波ドラマで流行の書店員もの。
私はこっちのほうが、連ドラにしやすい話だと思う。

結婚式から始まる話がやや小さい(女性同士のいがみ合いが子供っぽい)のと、
後半の展開がご都合なのが、安っぽいといえば安っぽいのだけど、
書店員ならではのトリビアも満載で、文面も堅苦しくないので、
まるでテレビドラマを見るように、最後まで一気に読ませてくれる。

反発していた二人の女性が、大きな敵の前に、一時休戦し、
手を取り合って、困難に立ち向かっていく、というよくあるといえばよくある設定ながら、
(そういえば仮面ライダーウィザードにも似てる?)逆に言うと、
この手のストーリーの王道を外していないところが、テレビ化に向いているのではないかと。
サスペンス性もないし、重いテーマもないのだけれど、ほどよく恋愛感もでてくるし、
若いF2層向けの軽いタッチのお仕事コメディとしては、いいんじゃないかと思いました。
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by kanai_77 | 2012-11-22 14:59 | 読書ログ